日本版ワーキングホリデー

農業を丸ごと体験したい都市部の住民が週末、繁忙期の農家を無償で手伝う「日本版ワーキングホリデー(ワーホリ)」が全国に広がっている。リピート率は高く、中には移住する人も。生産性向上や地域振興効果があり、愛知県でも先月、希望者向け登録窓口を開設。国の補助制度もできた。

上のような記事が、10月18日の毎日新聞にのりました。私たちの会の拠点でもあるこの農場、自生農場は、会の代表でもある私の夫が、紆余曲折を経て、約30年前に自分のライフワークとして自然卵養鶏にたどり着いたところでもあります。ようやく見つけた永住の地が、ゴルフ場建設予定地に入り、いい条件で移動を望まれましたが、宮沢賢治の「正しく強く生きるとは、銀河系をみづからの中に意識してそれに応じていくことである」という言葉に勇気をもらい、環境問題を考慮して反対を表明。県内初の立木トラスト運動、オオタカの出現によるオオタカ保護運動、反対署名や請願書の提出などの活動を通して、ゴルフ場さん側も環境に配慮してくれるようになり、自然な形でいい共生関係が生まれ、現在はそのゴルフ場さんの玄関先で、9年位前から、このもったいないピースエコショップをやらせてもらい、毎月順調にペシャワール会や南相馬市に命の支援ができています。

宮澤賢治の世界観を通して、自分たちの意志を貫けたお陰で、他にあまり前例を見ないと思われる、反対した相手とのいい共生関係が築かれただけでなく、それを契機に「猿島野の大地を考える会」が平成四年四月八日のお釈迦様の誕生日に生まれ、八年後にNPO法人の資格を取得し、現在に至っています。

ライフワークとしての自然卵養鶏と宮澤賢治を核にした会の活動に興味や関心をお持ちで、体験や見学をご希望の方がおられましたら、最初に書きました「日本版ワーキングホリデー」をこの農場でもやってみようかと考えております。